物申す散文

日常で見つけこと、思ったことを、書き散らかしています。

転校生が来た日のこと

ホームルーム前、賑わう教室。

「おい、聞いたか?今日転校生が来るらしいぜ」

「聞いた聞いた!なんでも、めちゃくちゃ美人らしいよ」

「マジかよ!く~~っ、楽しみだぜ!」

クラスの中心グループがそんな会話をしている。

そこに入ってくる若い男性教師。黒い表紙の出席簿を片手に、自らの肩にトントンと当てながら「おーい、お前らー、席につけー」などと言う。

そして生徒たちが席につくと、転校生を教室に招き入れる。黒板に転校生の名前を書き、自己紹介をさせる。

ここまでは現実的に十分あり得る展開だ。

だが、問題はこの後。お気づきの方もいるだろうが、教師は次にこう口走るのだ。

「えーっと、⚫⚫の席は‥‥お!■■の隣が丁度空いてるな。おい、■■。⚫⚫に色々教えてやれよ」

⚫⚫の席をあらかじめ用意していなかったオチャメ教師。都合よくクラスの人数分よりひとつ多かった席。もしくは、一人いなかったことにされている闇を抱えるクラス。

考えるときりのない予定調和的な展開だが、付け加えれば転校生の座席は決まって教師から見て右側。グラウンド側。そして、後方だ。

実際はどうだったろうか?転校生が来た日のことを残念ながら私は覚えていない。だからこそ、実際はどんな感じだったのかぜひ教えて欲しい。

もし、たまたま転校日の早朝に交差点でぶつかった相手の隣の席がたまたま空いていた経験のある人がいれば、ランチおごりながら話を聞きたい。